この洋服はいくら買取り??リユースショップ元店長が教える買取金額の算出方法
「リユースショップに買取お願いしたら、10年前に定価10万円で買った洋服が10円で査定された!!」
「メルカリに全く同じスニーカーが1万円で売られてるのに、自分のスニーカーの査定額は200円だった!!」 みたいな経験は皆さんありませんか?
中古でいくらで販売される商品についていくらで買取金額が付けられるか気になる方も多いと思います。
結論、お店によります!
というのも在庫数の兼ね合いやお店ごとに設定されている販売金額に対しての買取金額の割合いも様々なのでお店によるといった話です
しかし!だいたいのリユースショップや、中古販売店は似通った価格設定になっていることが多いのも事実です。
今回はリユースショップ店長歴10年の私がこれまでの経験と、実際に顧客として色々なリユースショップに買取に持ち込んでみて気づいた買取金額の決め方をおつたえします。
お店側の買取金額の算出方法が分かれば 事前に自分が売りたい品物がいくらになりそうかの当たりをつけることが出来るので、以下の利点も期待できます。
・実際に店舗に持ち込んでガッカリして帰るといった無駄な労力を使うことも避けられる
・最初からメルカリで売った方がいいなどの判断もできるので、タイムパフォーマンスが良くなる
それでは以上の点を踏まえたうえでリユースショップの買取金額の算出方法の本題に入っていきましょう!
この記事は以下のポイントに分けて買取金額の算出方法を話していきます。
結論!買取金額は中古販売金額で決まる!
買取金額がどうやって算出されているのかを考える時には お店側の立場に立って考えてみたらよく理解できます。
自分が商品を売るときにいくら儲けが欲しいかを考えるということです お店も商売するための商品を仕入れるために買取をしていますよね。
その買い取ったものがきちんと売れて利益を出してくれて、初めて従業員に給料が払えたりお店の光熱費とか家賃とか払える 。
ここでいうザックリした利益(以下、粗利益または粗利と呼びます)とは
売上金額-買取金額(原価)=粗利益(残ったお金) の方程式で算出できます。
売上金額に対する粗利額の割合を粗利率と言います。
粗利額/売上金額×100=粗利率(%)
つまり商品を売ったお金から買取に支払ったお金を引いた差額がお店の利益になります!
ここがポイントで
その差額はお店や販売する商品によって色々基準がありますが、起点となるのは「お店側がいくらで売るか!」ということ! そこから手元に残る粗利を設定して買取金額を算出するといった流れになります。
いやいや、ブログの最初に「リユースショップに買取お願いしたら、10年前に定価10万円で買った洋服が10円で査定された!!」っていう経験ある人に向けてなぜそうなるかを説明するって言ってたじゃないかよ! と思われてると思います
いくらで売るかを決定するにはもちろん冒頭で触れた新品で購入した際の定価も参考にはなりますが、結論を申し上げますと、販売金額を算出する際に最も参考にする指標は新品で買った時の定価ではありません!!
じゃあなにを買取金額を算出するときの一番の指標にしているのかというと「現在の中古相場(中古の販売価格)」です!!
まさに今リユースショップで売るのであれば、いま中古で売れる価格をつけないとお店側からしたら儲かりませんからね。
粗利率は80%が相場!??
それではお店は販売しようと思う金額に対してどれくらいの粗利率を設定するのでしょうか。
結論、販売金額によります!
いやいや、まてまて!見出しには80%とか書いてるけど、結局うやむやにするんかい!って思われた方もいると思います
正確には販売金額の価格帯によるということです
価格帯とは?
金額の幅はお店によって違いますがだいたいこんな感じで分類されます
低価格帯 100円台~1,000円未満
中価格帯 1,000円~10,000万円
高価格帯 10,000円以上
では、それぞれでどの程度の粗利率が設定されるかという内容になりますが 実際に買い取りを利用した経験から算出すると、大枠こんな感じです。
価格帯 | 価格レンジ | 粗利率 |
---|---|---|
低価格帯 | ~1,000円未満 | 90%台~80%台 |
中価格帯 | 1,000円~10,000円 | 80%台~50%台 |
高価格帯 | 10,000円以上 | 60%台未満 |
価格帯によっては大きく差が開いてますよね これがなぜかというと
1)需要の有無や手に入りにくいか手に入れやすいかの違い
2)状態や付属品の有無などのコンディションによる違い
3)アイテムの違い(洋服かスニーカーか、バッグか、アクセサリーか)
という点が関係してきます。
需要の有無や手に入りにくいか手に入りやすいかの違い
500円で売っている洋服と5,000円で売ってる洋服とでは需要の程度が違ってきます。
そもそも500円のモノは世の中にたくさん流通しているから500円という低価格帯で販売されているし、5,000円のモノを買い取るよりも500円のモノを買い取る方がハードルはもちろん低いですよね。
つまり、ハードルが低いもの=よく買取に持ち込まれるもの
こういったものは買取金額を引き上げなくても処分目的でたくさん持ち込まれますので買取金額は低く設定されています。
なので、だいたい90%台の粗利が主です。
500円で売るものは10円~50円で買い取られていたり、800円で売るものは20円~100円で買い取られてたりといった感じです。
逆に中古で5,000円で売るものは500円のモノと比べると流通量は少なく、店頭の品ぞろえとして強化したいなと思ってもなかなか買取に持ち込まれないものなので、5,000円という販売価格に対しての買取金額の比率は500円のモノよりも上がってきます。
実際に最近持ち込んだ感じだと5,000円で売られるものの買取金額は1500円前後
査定に持ち込んだ店員さん曰く、手に入りにくいちょっとレアな商品の場合は粗利率50%程度の設定もあるとのことでした。
私が店長していた時代も粗利は幅を持たせて買取査定をしていたのですが、販売価格が1万円を切るアイテムに粗利50%の査定額を出すのはめったになかったんですけど、時代の変化からなのかそこまで出さないとなかなか買い取れないとおっしゃっていました。
状態や付属品の有無などのコンディションによる違い
もちろん中古品になるんで、買取に持ち込む品物には多少の使用感はあると思います その中でも毛玉やシミ、付属品の有無などから査定金額に変化が出てくる場合もあります
例えばレディースの春先に活躍するトレンチコートのベルトが欠品していると、付属している場合よりも数百円差が出たり、冬物のセーターでも毛玉が無く目立った使用感が無ければ1,000円で買い取ってもらえるんだけど、使用感があり毛玉が付いてたりしたら100円で買い取るとかは多々あります
アイテムの違い(洋服かスニーカーか、バッグか、アクセサリーか)
アイテムの違いで買取金額の違いが出てくるんですけどこれも アイテムごとの状態のいい品物の手に入りやすさ、手に入りにくさが価格差の主になります。
例えば中古の販売価格が5,000円のTシャツとスニーカーがあるとします。
この時Tシャツの買取金額は1500円、スニーカーの買取金額が1800円になる場合が多々あります これがなぜかというと、Tシャツは毛玉やシミなど気を付ければ防止できるようなダメージがあるのに対し スニーカーやブーツその他の靴に関しても、もちろん汚れが付いたら洗うなどしてコンディションを良好に維持することはできるのですが、日常的に使用する以上、ソールの擦り減りは避けられません。
このソールの擦り減りが買取査定に大きく影響するということです つまり、ソールの擦り減りが少なく、状態がきれいなスニーカーはなかなか集めることがむずかしいので同じ販売金額のTシャツよりも高い買取金額を付けてでも買い取りたい!というのが査定金額に表れていると思います。
もちろん同じ洋服というカテゴリでもメンズやレディースの違いで価格帯のバラツキが起きます!
メンズの洋服を高く売るコツを詳しくまとめた記事もありますのでこちらからどうぞ!
レディースの洋服を高く売るコツはこちらの記事に詳しく書いてますので合わせてどうぞ!
同じ品物でも高く買い取ってもらうためのメンテナンス
続いて、前述したコンディションの具合によって査定金額に差が出てくるという部分の差を埋めるためのメンテナンスの方法や買取り依頼前にやっておくといいことをお話しします。
洗濯して買取に持ち込もう!
些細なヨゴレでも査定金額を落とす可能性があるのであれば、まずは洗濯。洗濯して持ち込むだけでちょっとしたシミでの査定金額の減少が防げます!
ちょっと手間ですが、リユースショップは毎月毎週毎日と膨大な数の品物を買い取ります。全部洗濯してる暇なんかないので、現状のコンディション前提での販売を想定して価格を決めます。
洗濯して落ちる汚れは落とした方が必ず査定時のアドバンテージになります!
毛玉をとろう!
洗濯の次に簡単で効果的な対処法としては毛玉取りです。そんなに使ってない洋服でも気づかないうちに多少の毛玉はできるものです。
査定をする際にもシミの次に見るポイントになるので、毛玉取り機を持ってらっしゃる方は毛玉取り機で、持ってらっしゃらない方でもカミソリなどで生地を痛めないように表面の毛玉を取ると良いでしょう。
ブーツは日々ブラッシングしよう!
スニーカーなどは水洗いできるのですが、革製品のブーツは水洗いする訳にもいかないので、使ったらすぐメンテナンスするのが大事です
豚毛のブラシでブラッシングするだけでも革に付着したホコリがとれて、革本来のツヤが出ますので手間はかかりますが必ずやりましょう。
アクセサリーは磨いておこう!
ネックレスや指輪、ブレスレットなどのアクセサリーですが普段使っている間にくすんできたりしますよね。それは金属が空気中の酸素に触れることで起こる酸化が主な原因です。
くすんだ状態で買取に持ち込むよりもピカピカになった状態で持ち込まれる方が査定金額はポジティブに振れます。
金属に関しては無印良品などで売っているアクセサリー用のクロスを使うのがオススメです!
また、手元にクロスがない場合、私がやっている方法として少量の食器用洗剤で優しくもみ洗いするだけでもくすみが落ちます。
以上のような品物のコンディション維持も重要な査定金額アップのポイントになりますので無理のない範囲で実施しましょう。
まとめ
1.買取金額は中古の販売金額で決まる
2.買取金額に影響する粗利率は価格帯別で決まる!
価格帯は需要と供給のバランスや、品物のコンディションの善し悪しで決まる!
3.同じものでもより高く買い取ってもらうためには洗濯や汚れを取るメンテナンスなど積極的にやろう!
本記事の注意点
注意点①
実際に買取に持ち込んで買い取ってもらった商品が店頭で売り出された際の販売価格を見れば解決する内容になります。ですが、この検証のために大事な洋服やバッグを売りに出すのはもったいないといった方の助けになればと思い、この記事を書いています。
注意点②
この記事に書いてある通りの買取金額が必ずしも保証されることはありませんのでご注意ください。
注意点③
店頭での販売金額と買取時の買取金額を基に過去の経験から買取金額の算出方法を読み解いていますので、私が過去に働いていたリユース店の社外秘の情報を公開する内容ではございません。
あくまでも1ユーザーとしての見解としてご覧いただけると幸いです。
ではまた!